T.T 2026SS 入荷しました。 ——8アイテム、それぞれの背景。
T.T / TAIGA TAKAHASHI
2025 SPRING / SUMMER
T.Tというブランドを一言で説明するのは難しい。「過去の遺物を蘇らせることで、未来の考古物を発掘する」というコンセプトは、スローガンではなく、文字どおり実践されている。
1920〜50年代のアメリカンヴィンテージを考古学の観点から研究し、日本の伝統技術と天然素材で現代に蘇らせる。
デザイナー・髙橋大雅は2022年4月、27歳でこの世を去った。しかし彼の遺志は、チームによって今季も静かに受け継がれている。
2026SSのアイテムが入荷した。8点、それぞれに背景がある。
01 — LOT.716
Damaged Coverall Jacket
With Chinstrap
T.Tにとってダメージ加工とは、時間を意図的に進める行為だ。100年先から逆算された傷は、恣意的な装飾ではなく、生地が本来たどるはずだった時間の圧縮である。チンストラップと鉄バックルは1930〜40年代のワークウェアのディテールをそのまま型から起こしたもの。コレクションの核心にある一枚。
02 — LOT.309
Buckle-Backed Jacket
Tupelo Madras Chambray
1930年代、ミシシッピ州テュペロ生まれのジャカード生地「Tupelo Madras Chambray」。1920年代の型紙をそのまま再現した平面構造。背面の未メッキ鉄バックルは、着るほどに錆びて世界にひとつだけの顔になっていく。
03 — LOT.113
Open Collar Shirt
Akitasugi Dark Blue
1950年代のイタリアンカラーシャツをベースに、秋田杉から抽出した天然染料でハンドプリントした「AKITASUGI DARK BLUE」。この技法を持つ工場は世界でも希少で、媒染の違いによって生まれる色のゆらぎは二度と同じものが存在しない。絣調のコットン×レーヨン素材。タックインも可能な丈感。
04 — LOT.717
Damaged Painter Pants
With Buckle
ペインターパンツが持つ機能性——ハンマーポケットをあえて省き、極限まで広げたワイドレッグ。それは機能を解体し、造形だけを残すという選択だ。ダメージ加工とバックル、T.Tが繰り返し用いるふたつのディテールが、ワークウェアのDNAを現代へと接続する。
05 — LOT.215
U.S. Army Shorts
Back Weapon / Hemp × Cotton
1950年代、テキサスの軍指定工場で生産されたU.S. ARMYのショーツを原型に、よりワイドなシルエットへ再構築。2タックのセンタープリーツがカジュアルになりすぎない品格を演出する。生地は綿と麻を高密度に織り上げたバックウェポン。ヘンプ由来の清涼感と、空紡綿の表情豊かな風合いが共存する。
06 / 07 / 08 — LOT.601
Tee Shirts — 3 Colors
Natural / Sumi / Dark Brown
和歌山に現存する吊り編み機は、1時間に1メートルしか編まない。大正時代から受け継がれるその非効率さが、空気を含んだようなムラ感と豊かな風合いを生む。USAコットン使用。肩傾斜なし・丸胴構造・二重仕立てのネックリブ——1940年代のアメリカ軍用Tシャツの設計をそのまま再現。3色それぞれに、異なる染の物語がある。
それぞれのアイテムについては、順次詳しく書いていきます。
手に取って初めてわかるものが、T.Tにはある。気になるアイテムがあれば、お気軽にご連絡ください。